経営者のための自分メディアのすゝめ

SNS、ブログにメルマガ、YouTube、ポッドキャスト、Kindle出版などなど、アナログからデジタルまでさまざまなメディアがあります。みなさんも、何か1つくらい発信してみたこともあるのではないでしょうか。

とはいえ、ちょっとはじめてみるくらいならできたけど、ずっと自分が発信者として投稿し続けるのは案外しんどくて、もっぱら見る専になっている・・・なんて方もいらっしゃるかもしれません。

どんなメディアにも一長一短がありますが、経営者のあなたにとって大事なことは「自分にあった」メディアを選び、未来を一緒に紡ぎ出せるような人との関係性を結んでいくことではないでしょうか。

そもそも「メディア」って何ですか?

かつてはテレビやラジオ、本、雑誌など、限られた人しか持つことができなかったメディア。ですが、今はSNS、ブログ、YouTube、音声配信、メルマガなど、誰でもメディアを持てる時代になりました。

そもそも「メディア」という言葉は、ラテン語のmediumが語源で「中間の、手段、媒体、霊媒(者)」などなど、あまたの意味を持っているそうです。「霊媒(者)」だなんて、なかなか面白い意味をもってますよね。

とにかく何かの「中間」であったり、「間」をとりもったり、「介在」したり、コミュニケーションの「橋渡し」したりとそんな多様な意味を持っているmediumという言葉から派生して、現代版の「メディア」という意味で使われるようになったのだとか。

現代は「メディア」のツール自体は山ほどあります。でも、私が一番大切だと思っているメディアは「人」つまり、あなた自身です。

ネットメディアの1つや2つは持っていて当たり前という現代社会。でも、より多く、より早く、より強く主張したり、いいねやフォロー集めに走ったり、社会に不安を与えるような伝え方をすることに、違和感を感じる人も少なくないのではないでしょうか。

ネットメディアはあくまで「媒体」にすぎません。そこに魂を吹き込む「主体」は、あなた自身だということを忘れないで欲しいと思います。あなたがモヤモヤしたり、違和感を感じていると、不思議なくらい相手に伝わってしまうものです。

でも、違和感を感じるということは、決して悪いことじゃありません。もちろんその渦中にあるときは、ちょっぴりしんどい。でも、新しい自分に生まれ変わる、進化、変容のチャンスですから、そういう時こそ「本当はどうしたい?」と聞いてあげて欲しい。思いもかけない選択肢が浮かび上がってくるかもしれません。

書き手・読み手がの主体性を尊重する「静かなメディア」

私も様々なメディアを試してきましたが、一番長く続けてこられているのは「メルマガ(ニュースレター)」です。このブログも、メルマガの過去記事を編集してつくっていますから、その本性はメルマガです(笑)。

メルマガのいいところは「静かなメディア」であること。読みたい人だけが読み続けるという読み手の主体性を尊重できること。読みたい人だけが読むからこそ、私も安心して書きつづけられることができたと思うんですよね。

今は情報が多すぎる社会ですから、相手に不必要な情報は届かない、相手の時間を奪わないというのも、相手への思いやりではないかと思います。

自分メディアの理想のスタイルは「これが正解」と決まっているものではありません。100人いたら100通りになるのが自分メディアですし、自分らしい表現スタイルが見つかると、ものすごく表現することが楽しく、楽になって、共鳴する人も増えていきます。

メルマガのプラットフォームもものすごくたくさんありますけど、私がメルマガのプラットフォームに求めているのはこの3つだけです。

・書くときは、書くことだけに集中できる
・届けたあとは、読み手に主人公を明け渡せる
・読む人も読むことだけに集中できる
 

テキストメールでいいんじゃないの?って思った方もいらっしゃるかもしれませんが、ただのテキストメールじゃあちょっぴり「色気」が足りないじゃないですか。ですから、この3つに加えて「洗練されたものでありたい」というサブ欲求も、ちゃんとヨシヨシしてあげたいところです(笑)

とはいえ、私の理想のメルマガは、書き手と読み手の「間(縁・仲)」を取り持つ媒体であり、主役はあくまで書き手、読み手という「人」なんですよね。

ちなみに私はまったく毛色の違う2つのメルマガを持っています。このブログ(メルマガ)を書いているときの私は「みすず書房」が好きな私ですが、もう一方のメルマガのイメージは「アラレちゃん」です(笑)。そっちはめっちゃんこ!な私の衝動のままに書いています(笑)

みすず書房とアラレちゃんじゃ共通点を見つける方が難しいじゃないか!と思うかもしれませんが、どちらもちょっぴり「異端」という共通点があります(笑)。

みすず書房ってちょっと読む人を選ぶ出版社じゃないかなって思います(もちろん、いい意味で!)

あの本の空気感といい、とりあげているテーマや著者も、独特の視点と世界観で選んでいますし、とりあげられるのは、ある意味「極めた人」たちばかりです。大勢の人に読まれる本というよりは、1冊1冊に魂込めて、大切に読み継がれることを願って届けている、そんな姿勢や、空気感も含めて好きです。私たちにも伝えたいことがある。万人受けしなくても、伝わる人に届ける。それを貫いてるところが好きです。

アラレちゃんについては言わずもがなのイメージがみなさんの中にもあるかなと思うんですが、彼女って実はアンドロイドじゃないですか。だけど、自分はアンドロイドなんだ、っていう暗さはまったくありません。能力全開にして、ハチャメチャやって、キャハハハハ!って笑って、それでいてペンギン村で愛される存在になっています。

みすず書房も、アラレちゃんも、自分の本性、ポリシー、能力を貫いて、遠慮なく突き抜けて愛されている、そんなことを体現しているところが好きなんじゃないかなって思います。

いろんな自分を受け入れ表現する自由とやさしさを

ひとりの人間の中には、いろんな自分がいますよね。仕事をしているとき、母親をしているとき、あるいは地域で何かの活動に参加しているとき、どれも私ではあるけれどちょっとずつ違う自分がいる。

これも私
これも私



こういう自分でなくちゃ!こうあらねばならない。いわゆる世間から評価されそうな、たったひとつの自分を握りしめていたら生きるのがしんどくなってしまいます。そうじゃなくて、どんな自分の存在もゆるっとまるごと受け入れると、自分にも周りにもやさしくなれると思うんですよね。

私たちが自分メディアをつくるとき、どの自分を登場させるかも、何を選ぶかは自分次第。どんなメディアを選択しても、自由と制約が共存しています。それって「生きる」ってこととものすごく近いし、似てるって思いませんか。表現することを通じて、その自由と制約と向き合う。それは、生きることの自由と制約と向き合いながら、より自由に生きる道を選んでいくことに通じていると思うのです。

ついつい、私たちは早く正解に辿り着きたくなるけれど、実は何が本当の正解かなんて、わかりません(笑)生きている私たちの如く、未来永劫同じでいることなんてできない、それを表現しながら探究していける、未来を創造していけるのが、自分メディアの魅力ですし、実際、私はメルマガという自分メディアを通じて、思いもかけない出会いが生まれたり、何か新しいことがはじまったりして、自分ひとりではじめたときには想像もしていなかったような未来が導き出されていきました。

すべては自分からはじまる。
それが自分メディアの原点です。少しずつ、でも着実に育てていくことで、あなたの未来に種を蒔き、未来を実現するための、大切なご縁も紡ぐことができるようになります。

あなたはどんな自分メディアを育てていきたいですか?

【編集後記】
「編集後記」って書いたことないんですけど、なんかカッコよくないですか(笑)?たまにはカタチから入ってみるのもいいと思うんですよね。このメルマガはまだ生まれたて。これからどんな進化を遂げるのか楽しみでたまりません。なんて言ったって、自分メディアは、まず発信源である自分のワクワクが大事ですから。というわけでまた次回。

TOMOKO

書いた人

経営者の方が本業に集中しながら、人と人とが心を通わせ、拠り所となる自分メディアをプロデュース。

小学生の娘と、スナップエンドウを愛する豆柴と一緒に暮らしてます。